「無理をしないこと」を心がける

心臓外科で不整脈の診断を受けたことがある私が健康のために心がけていること、それは「無理をしないこと」です。何年か前まで私は、ああするべきこうするべきといった「べき論」が好きで、なおかつ自分にノルマを課すのが習慣になっていました。たとえば、ウォーキングは毎日続けるべき、腹筋やスクワットは1日〇回がノルマ、といった風に、健康のために自分に厳しくなろうとしたのです。ところが、そんな自分で自分を抑えつけるような行動は、当然面白くありません。そのうえキツイし、趣味の時間は削れるしで、メリットよりもデメリットの方がたくさん見えてしまいました。

特に、自分に課したノルマを達成できた日は良いのですが、達成できなかった日のガッカリ感たるや…。そんなことがあって、何度健康のための取り組みを始めても、すぐに心が折れる、ということを繰り返していました。しかし最近は、私は筋トレやウォーキングを続けることができています。なぜかというと、「無理をしないこと」を自分の中で決めたからです。ノルマは一切設けていません。歩ける日に歩ける距離だけ歩き、筋トレも、その日その日でできそうな回数だけやります。筋トレができないほど体調が悪い日には、「体を休めることも大切だ!」と、あえて一切筋トレに取り組まなかったりもします。

そもそも、私は人より体が弱く、体の具合も乱高下するので、ノルマを課すにしても、毎日一定の時間・回数を定めること自体がそもそもおかしかったのです。それに気付いてからは、決して無理をしないこと、それだけを心がけるようになりました。すると、自分でも不思議なくらい、筋トレやウォーキングを習慣にすることができました。何より、ノルマを作らなかったことで、「今日は〇回もできた!」と喜んだり、「今日は〇分しか歩けなかった。そういえばいつもより具合が悪いな」と自分の体の状態に気づけたりできるようになったのです。体に良いことにも、人それぞれに合った取り組み方があるのだな、と私は最近になって知りました。